アルチザン
この言葉に決まった定義はありません。調べた範囲では、定義を示している業界団体も辞書的な出典も 見つかりませんでした。使う人によって範囲が違うまま流通している言葉です。 だからこのページでは、どこに線を引いて25ブランドを選んだのかを先に書きます。 値段と店の一覧は、この下の記事2本にあります。
自分で「これはアルチザンだ」と決めると、ただの主観になります。使ったのは 日本の取扱店が実際に同じ棚へ並べているかどうかという外側の基準です。 FASCINATE(大阪・京都)、GULLAM(東京)、24TH OF AUGUST(大阪)、CATHEDRAL(大阪)、 CASANOVA&CO(岡山)、signal(浜松)のブランドリストで、 DEVOA・Araki Yuu・incarnation・GUIDI・Geoffrey B. Small と同じ括りに置かれているものを拾いました。 言葉の使われ方の裏付けとしては、WWDJAPANが浜松のsignalを 「世界のアルチザンが集う店」として紹介し、その代表例に Araki Yuu を挙げている記事を使っています。
拾ったあとで共通していたのは、工程を自分の手に置いていることでした。 Araki Yuu は生地の組織設計から染め・縫製まで本人がやり、kaval は布そのものを手織りし、 Geoffrey B. Small は全量を手縫いで少量生産し、山内 は泥染めと有松絞りで国産素材だけを使います。 値段が高い理由がデザインではなく工程にあるのが、このジャンルの特徴です。
1. 店が少ない。 日本でウォークインできる実店舗は42店。韓国ブランドの64店に対して3分の2ほどです。 2ブランドは取扱が1店しかありません。 店が少ないほど、どこにあるかを書いたリストの価値は上がります。
2. ブランド側の情報が無い。 公式サイトが存在しないか確認できないものが6件。 Paul Harnden Shoemakers はブランドが商品写真の掲載を禁じているので、 店の説明文しか情報源がありません。だから店側から確かめるしかない。
3. リストが古い。 ブランド公式のストックリストや第三者データベースには、2023年に統合された店や改称済みの店が まだ現役として載っています。13件は裏が取れず「現況不明」にしました。
1件あります。Boris Bidjan Saberi は2025年7月末で生産終了しました。 2025年5月26日にメインラインと「11 by Boris Bidjan Saberi」の終了が発表され、 理由は製造継続が不可能になったためと説明されています。最終コレクションは26SS。 いま店に並んでいるものは在庫で、それが終われば手に入らなくなります。
調べたうえで載せなかったものがあります。線をどこに引いたかは、 入れたものより外したものの理由のほうがはっきり出ます。
日本のブランドとして調べ始めたが、イタリアのブランドだった(デザイナーはPaolo Barelli / Tiziano Rillo、拠点はイタリアMirandola)。さらに旧公式ドメイン 10sei0otto.it が現在ブランドと無関係のイタリア語メディアサイトになっており、国内の正規取扱も確認できない。活動状況が不明なので載せない。
一次情報で該当ブランドを確認できなかった。公式サイト・正規取扱店のブランドリスト・ファッションプレスのブランド一覧のいずれにも存在しない。名称の取り違えの可能性が高い(宝飾系のHOSEKI、革小物の『所作 Shosa』など)。確認できないものは載せない。
日本語の名前だが所在地はスペイン・バルセロナ(2店舗)。日本の店舗数には含めない。